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ペリドットがくれる爽やかな輝きを身に纏って

June 5, 2020

若葉を思わせる爽やかな黄緑色が印象的なペリドット。8月の誕生石としてだけでなく、女性を鮮やかに彩ってくれるジュエリーとしても人気が高まっています。デイリー使いはもちろん、フォーマルシーンにペリドットを使いたい方や、ペリドットについてもっと知りたい方へ、その魅力をお伝えします。

サムネイル

ペリドットとはどんな宝石?

ペリドットはジュエリーとして注目されるよりずっと古くから珍重されてきた、長い歴史のある宝石です。その背景や知っておきたい基本的な情報を見ていきましょう。

ペリドットの基本情報

ペリドットは8月の誕生石として知られる、鮮やかな黄緑色が特長の宝石です。茶色がかったものから濃い緑色のものまでありますが、最上級とされるものは「草色」「萌黄色」と表現される緑色です。鉄とマグネシウムがその色の源で、ペリドットには必ず含まれているため、濃度の差はあっても緑色以外になることはありません。光を分裂させたり屈折させたりする特性があることから、ペリドットは結晶でも「自ら光る」といわれており、研磨したものは深みのある滑らかな輝きを放ちます。

原産地はアメリカや中国、ミャンマー、パキスタン、タンザニアなどです。最古の原産地として記録されるエジプトのザバルガット島と並び、品質が高いとされるのがミャンマー産のペリドットで、この産地から採鉱された最高品質のペリドットは、透明性が高く深みのある美しい色合いを呈します。

ペリドットのモース硬度は6.5~7で、水晶(石英)と同じくらいです。日常生活程度なら問題ありませんが、宝石としてはやや傷つきやすい部類に入るので、取り扱いには注意が必要です。

ペリドットの意外な豆知識

ペリドットは長い間、トパーズと混同されていました。トパーズの語源とされているトパズィオス島(現在のザバルガッド島)で採掘されていたことから、同一の宝石と考えられていたためです。また、その鮮やかな緑色からエメラルドにも間違えられることもあったようです。あのクレオパトラも、多くの見事なエメラルドを所持していたとされていますが、現在では実際にはペリドットだった可能性もあると考えられています。

また、自光性のため、夜でもよく光ることから「夜のエメラルド」「太陽の石」と称されます。実際、古代エジプトでは採掘が夜に行われることが多く、昼の光の中では見えなくなるといわれていました。ペリドットと光にまつわる伝承は世界各地に見られ、魔除けや薬としても使われていた記録も残っています。

ペリドットの和名は「橄欖石(かんらんせき)」。学名のオリビンはラテン語のOLIVA(オリーブ)に由来しますが、日本ではベトナム原産の橄欖という、果実がオリーブの実によく似た植物の名があてられました。これはオリーブと橄欖が同じものと考えられていたためです。

主にマグマが冷えて固まった火成岩に含まれていますが、その他にも地球に落ちてきた隕石や、宇宙探査機が持ち帰った彗星塵からも発見されています。中には45億年前、地球ができた当時のものもある、発生源は地球外かもしれないなど、神秘的な逸話をいくつも持つ石です。

そんなペリドットは誕生石だけでなく、日本では結婚2周年の紙婚式の記念石にも選ばれています。

ペリドットと似た宝石

歴史上、ペリドットはさまざまな宝石と間違えられてきました。現代でも似た宝石は数種類あります。それらとの違いを見ていきましょう。

・エメラルド:しばしばペリドットと同一とされてきた宝石です。しかし、ペリドットにはリリーパッドと呼ばれる特有のインクルージョンが見られます。また、エメラルドは深い緑色、ペリドットは明るい緑色~黄緑色と、同じ緑色系統でも明るさが異なります。

・グリーンガーネット:ツァボライトガーネットやデマントイドガーネットといった緑色のガーネットは、ペリドットに比べると黄色味がありません。また、デマントイドガーネットにはホーステイルという特有のインクルージョンが見られることで判別がつきます。

ペリドットの選び方と注意点

ペリドットを選ぶなら、そのポイントを知っておきたいもの。また、手に入れた後に永く愛用するためのお手入れ方法も解説します。

ペリドットの品質について

カラー

ほとんどのペリドットが黄緑色をしていますが、最上級とされるものは緑色が強いものです。ミャンマーやパキスタン産の、ある程度の大きさがあるペリドットに多く見られます。

クラリティ

ペリドットには、リリーパッドと呼ばれる特有のインクルージョンがありますが、通常拡大鏡でしか確認できません。目に見える明らかな黒点(鉱物結晶)があると、ペリドットの価値は下がります。

カット

ペリドットは加工しやすく、現在確立しているほとんどのカットが可能です。ジュエリーのデザインに合わせた最適なカットを選ぶことができます。

ペリドットの注意点

ペリドットは日常的に身につけるジュエリーとしては十分な硬度と強度がありますが、ダイヤモンドやルビーといった宝石に比べると傷つきやすく、一定の方向に力を加えると割れてしまうというへき開性があるので、ぶつけたり落としたりしないように大切に扱いましょう。

ペリドットのお手入れ法

ペリドットの普段のお手入れは、柔らかい布で拭く程度で十分です。一日中身に着けていた時などは、特に丁寧に拭き取りましょう。

汚れが気になる場合は、中性洗剤を溶かしたぬるま湯で優しく洗います。お手入れでわからないことがあれば、購入したショップに相談するのもおすすめです。

ペリドットをあしらったおすすめジュエリー

ペリドットの若草のように鮮やかな輝きは、女性らしい華やかさとはつらつとした若々しさを演出してくれます。ペリドットをあしらったおすすめジュエリーで、ぜひその魅力を味わってみてください。

さわやかなグリーンとクリアな煌めきを楽しむネックレス

ペリドットが揺れながらさわやかに煌めく、しずくモチーフのネックレス。ダイヤモンドの凜とした輝きが気品を添えます。エレガントな胸元を演出し、女性らしさを引き立てるデザインです。

ハートに包まれてペリドットが煌めくネックレス

変色しにくいエターナルシルバーを使用したハートモチーフのネックレス。オープンハートの中に、ペリドットとダイヤモンドが寄り添って輝きを放つデザインは、かわいらしさと華やかさを兼ね備えています。シーンを選ばずつけられるので、贈り物にもぴったりです。

輝きのラインをデコルテに描くネックレス

主役のペリドットに並んだダイヤモンドが華やかさを添えるネックレスです。デコルテに沿うようなライン状のデザインは洗練された印象。肌に自然になじむピンクゴールドがより女性らしい艶やかさも演出します。

ペリドットの上品な魅力を楽しんで

ペリドットのやわらかな輝きは、華やかでありながら上品で落ち着きのある印象を与えてくれます。どんな場面にもしっくりとなじんで、きっと手放せなくなるお気に入りをぜひ見つけてくださいね。

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